【20.01.04】2020年「新年の挨拶に代えて」

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新年あけましておめでとうございます。いよいよオリンピックイヤーを迎えました。

その2020年の4月、宿屋大学(法人名:株式会社宿屋塾)は、創立10周年を迎えます。おかげさまで、PHB(プロフェッショナルホテルビジネスパーソン)育成のスキルとノウハウがこの10年間でかなり蓄積できたと自負しておりますし、実際、宿屋大学に集う皆様の進化や仕事上の責務、パフォーマンスも大いに高まっているようです。また、研修で全国各地に出向いていますが、その都度、業界における認知度も向上していることを実感します。さらには、「宿屋大学で講演をさせてほしい」という講師・講演者のみなさまからのお声や、「宿屋大学でこの講座プログラムをやってもらえないか」というオファーも増えてまいりました。日本の宿泊業の研修インフラ(言うなれば「(株)日本ホテル業界の研修部」)、業界人が研鑽を積むプラットフォーム(他流試合をする道場)としての役割が果たせるようになってきたのかなと感じ、うれしく思います。これまで支えてくれた宿屋大学スタッフ、全面的にバックアップしてくださっている東京YMCA、大阪YMCAのみなさま、講師の皆様、何度も受講してくださる業界のみなさまのおかげです。心より御礼申し上げます。






2020年の事業展開

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看板講座である「プロフェッショナルホテルマネジャー(以下、PHM)養成講座」が9期目を迎えること、PHM講座を始める前に何度も開催していた「ホテルマネジメント入門講座(HMI=Hotel Management Introductory Course)」を再開すること、MICEビジネスを牽引するリーダーの方々から「MICEアカデミー」の運営依頼をいただき、今春スタートさせること、宿屋大学の超人気ディレクターの平賀がアドバイザー(あえてコンサルタントとは呼んでいません)として全国から引っ張りだこで、すでに数社と来期の契約を交わしていること、全国の県行政、ホテル企業からの研修依頼など、2020年の宿屋大学も、エキサイティングな一年になりそうです。
この新年のご挨拶では、こうした今年一年の動きよりも、10年後のヴィジョンをお伝えしようと思います。


「日本は優秀ホテリエ産出国」と世界から思われる未来

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宿屋大学のプロフェッショナルホテルマネジャーの定義は、「顧客満足、社員満足、利益をバランスさせながら向上できるマネジャー」です。お客さまに料金以上の価値提供をし続けられること、社員が出社を憂鬱に思うのではなく、「職場には自分の居場所があり、あそこに行きたい、同僚や先輩たちと一緒に接客を楽しみたい」という職場をつくれること、オーナーや投資家の思いを理解して、期待に応えられること・・・。こんなPHMが日本にはもっともっと必要です。宿屋大学は10年前に設立してからずっとこのPHM養成に邁進してまいりました。アジア経済の盛り上がりもあり、日系ホテル企業のアジア進出が目立ってきましたし、アジア諸国のローカルホテルにおいてPHMが求められるようになるでしょう。そんな時に、ホテルオーナーや投資家から、「優秀なホテルGMを見つけたいなら日本で探すといい」ということを常識化したいのです。現在は、米国やスイス、豪州などが優秀ホテリエ産出国として有名ですが、10年後はそういった国々に追いついていたいと願います。


「なんで大学出てまでホテルに就職したいの?」というセリフを撲滅したい

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2003年、小泉純一郎総理大臣が観光立国宣言して以来、観光産業の経済効果は順調に伸びており、日本経済を支える柱の一つになりつつありますが、その観光収入の大半は宿泊と食事です。つまり、宿泊業界は日本経済を牽引する重要な役割を果たしており、そのリーダーである経営者やマネジャーのハイパフォーマー化は、実に重要なポイントです。「ホテル・旅館はブラックだから行かない方がいい」「なんで大学出てまでホテルに就職したいの?」なんて言われている場合ではないのです。早急に魅力ある職場をつくり、しっかりと利益を確保して、従事者の所得も上げていくことが必要なのです。

日本は、「O・MO・TE・NA・SHI」でオリンピックを招致しましたが、「質の高いホテルオペレーションによって、利益を創出していく仕組みやノウハウ」によって、その「おもてなし」の代表格である“HOTEL”がビジネスでも世界で存在感を増していくべきなのです。


ホテリエであることを、もっと好きになれる場所

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繰り返しになりますが、PHM養成講座は、今年9期目を迎えます。受講をされた方はもう180人になります。そして、次々とホテル総支配人などの要職についてパフォーマンスを発揮しています。また、来週から始まる「新・ホテルマネジメント入門(HMI)講座」にも、大手ホテル企業などから33人が集っています。この入門講座は、PHMの前のレイヤーの方々(これから管理職になる方、管理職になって浅い方)を対象としていますが、当然、HMI講座を修了した数年後は、PHM養成講座を受講していただき総支配人を目指してほしいと思います。

私や平賀ディレクターをはじめとした宿屋大学のスタッフは業界人を心から慕っています。受講された皆さんは、みな同志だと思っています。生涯お付き合いを続けたいと願っています。宿屋大学は大きくなろうとは思いませんし、広く多くの方を対象とするビジネススクール運営もしようと思いません。むしろ、限られた人数であっても、ご縁をいただいたPHMとしての志あるホテリエの皆様の、人生の応援に専念していきたいと思っています。彼らの活躍が宿屋大学のブランディングそのものだと考えているからです。宿屋大学は彼らがいつでも戻って来られる居場所であり、「ホテリエであることを、もっと好きになれる場所」であり続けたいと思います。

PHM講座の修了生にはピンバッチを授与していますが、2030年には、「日本やアジア諸国のホテルのあちこちで、このピンバッチを胸に飾るホテル総支配人が生き生きとホテル運営のリーダーシップをとる」未来を目指したい。

これを2020年という、日本の観光産業の一大イベントの年の初めに宣言したいと思います。

本年も、そしてこれからの10年も、どうぞ宿屋大学をよろしくお願い申し上げます。




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