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【12.12.18】ホテルマネジメント雑学ノート(Vol.51)
優秀社員はなぜホテルを辞めるのか
つい先日、宿屋大学のメルマガ読者などを対象に、ホテル業界人の満足度調査を行ないました。離職が相変わらず多いのが現状ですが、なぜ多いのか、どうしたら離職を食い止め、モチベーションを高く保って仕事に専念してもらえるのかを探ることが目的です。
12月11日に開催した「日本ホテル協会」主催の研修会で発表したものですが、こちらでも御紹介したいと思います。
最初の質問は、「ホテルを、ネガティブな理由で辞めようと思ったことはありますか」です。
なんと、85パーセントの人が一度は辞めようと思ったことがあると回答しています。
この調査は、過去、2006年と2008年に行っておりますが、それぞれ88パーセント、75パーセントと、いずれも高い数字になっています。
次は、「辞めようと思った、直接の原因はなんですか」という質問です。
これに対しては、多くの方が「給与面」を上げています。
そして、次に多いのは、「上司や先輩が大事に思ってくれない」というものでした。
退社に至るまでには、一つだけの理由ではなく、複数が重なった時に決断に至るようです。
続いての質問は、「上司や先輩に幻滅した瞬間は?」です。
これは、選択式ではなく、記述式で回答していただきました。
傾向で分類した結果、「保身や私利私欲が透けて見えた瞬間」がもっとも多い結果となりました。
上司やマネジャーの方は、自分のことは置いておいて、まずは部下のことを考えてあげることが大事です。厳しくも愛情を持って接するというスタンスが求められているのでしょう。
続いていは、「なぜ、今の仕事を続けているのですか」という質問です。
辞めないでいる理由です。
回答としては、「社会的意義を感じる」「キャリアになる」「いまが、楽しい」「仲間がいい」という要因が多い結果となりました。
続く質問は、「モチベーションが上がる瞬間」です。
「チームワークや良い仲間」「成長」「認められたとき」「まかされたとき」「社会的な意義を感じたとき」「成績が上がったとき」「尊敬できる上司や先輩に出会ったとき」「会社が世間から高く評価されたとき」などが続きました。
これは、下記の図のマーサージャパンが示している「モチベーションに火をつける7つのポイント」に合致しています。
最後に、「この人についていきたいと思った瞬間」を聞きました。
人間の行動には二種類しかありません。
一つは、「自分のための行動」です。
そしてもう一つは、「自分以外の誰かのための行動」です。
突き詰めれば、部下に信頼され、部下をモチベーとできる上司と言うのは、「自分以外の誰かのための行動」に徹し、結果、自分も幸せになっている人だと思うのです。