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【12.10.29】ホテルマネジメント雑学ノート(Vol.48)
インフォメーションとコミュニケーションの違いを理解すれば、ホスピタリティ・マネジメントは進化する
先週金曜日に開催した宿屋塾「『巡るサービス』出版記念講演会〜CS・ES・利益の3つを同時に高めるホテルマネジメントの黄金律」は、実に多くの学びがありました。
拙著『巡るサービス』の主人公の一人である、ホテルグリーンコアの金子卓司副社長が、グリーンコアのホスピタリティ・マネジメントを語られました。
象徴的な話をひとつご紹介したいと思います。
インフォメーションとコミュニケーションは違うということです。
インフォメーションは、「伝える人 ⇒ 伝えたい人」という一方向の伝達。
だから、伝わらなくても「インフォメーションした」ということができる。
一方の、コミュニケーションは、「伝える人 ⇔ 伝えたい人」という双方向の情報伝達。
こちらは、伝わらなければ意味がない。主体は受け手。受け手が理解して始めて「コミュニケーションした」ということができる。
だから、伝える人は、伝えたい人にきちんと伝わったかを確認しなければならない。
グリーンコアは、この「コミュニケーション」を重視しています。
ミーティングをしっかりやっています。適切なメンバーで、適切なタイミングで、適切な進め方で・・・。副社長のお二人は、ミーティングのために月に3回も各ホテルを回っています。
そして、最も大事にしていること。
それは「傾聴」。
受け手の言うことに耳を傾けるということです。
しかも、声ではなく、心の言葉を聴くようにしているのです。
経営者がマネジャーの声を傾聴すれば、マネジャーはチーフの声を傾聴するようになる。
マネジャーがチーフの声を傾聴すれば、チーフはスタッフの声を傾聴するようになる。
チーフがスタッフの声を傾聴すれば、スタッフはお客さまの声を傾聴するようになる。
傾聴を巡らせる。
これこそ、ホスピタリティ・マネジメントの秘訣かと思います。
あなたが「コミュニケーションしている」と思っていること、インフォメーションで終わっていませんか?
2012年10月26日の宿屋塾の講演。満員御礼でした。
追伸 お陰さまで 9月下旬に出版された拙著『巡るサービス 〜なぜ地方の小さなビジネスホテルが高稼働繁盛ホテルになったのか』は、お陰さまで一カ月もたたないうちに増刷が決定になるほど好調に売れています。http://amzn.to/SlQhSx。そして、先週の講演が実に素晴らしかったので、再度企画いたしました。Hospitarity managementをここまで深く研究し実践し成果に繋げている企業は稀です。本当にお薦めです! http://t.co/DYKPruIv