第12期敢闘賞受賞者インタビュー

第12回「プロフェッショナルホテルマネジャー養成講座」敢闘賞


西島紗織さん 

自費で受講し、受講期間中に出産もされ、それでも一度も欠席せず、課題やレポートも期限通りに提出され、見事8か月間のプログラムを走り切った西島さんは、「プロフェッショナルホテルマネジャー養成講座」(以降、PHM講座)の敢闘賞を受賞された。PHM講座の感想や自身の成果をインタビューさせていただきました。

●取材・文/近藤寛和

霧に包まれて見えなかった夢までの道のりが
クリアに見えてきた。

8カ月間、本当にお疲れさまでした。修了された感想を聞かせてください。

ありがとうございます。フルマラソンを走り切った感覚に酷似しています。最終プレゼンテーション会を終えて修了証をもらった瞬間は、達成感と爽快感を得て、感動が沸き上がりました。走っている間は苦しかったりするけれど、走り切ったときに得られる爽快感。まさにフルマラソンを完走した充実感を感じています。

Q 最初に、受講の目的を教えてください。

私には「将来自分のホテルを経営したい」という夢があります。ただ、受講する前までは、その夢というゴールまで、見えない道、物凄く途方もない道を走っているような不安な気分でした。夢の実現までの道のりと、自分が今いる現在地を知りたかったというのが受講の目的です。PHM講座では、ホテルマネジメントについて体系的、網羅的に学べますが、それを学ぶことで、いかに自分が未熟であるか、自分に欠けているものはなにかを知りたかったのです。もう一つは、向上心あるホテル業界人の仲間が欲しかったんです。「かなりストイックな講座」であると受講前から聞いていたので、それを受講される方はきっと向上心に溢れている業界人だろうし、志の高い人たちばかりだと思ったからです。


Q 目的は達成できましたか。

はい。達成できたと思っています。自分に足りないところ、身につけなければいけないことが見えてきました。特に感じたのが、会計や財務など、通称「カネ系」のノウハウです。向上心に溢れた生涯つながっていたい仲間もできました。2つの目的の両方を達成できたと思っています。

また、PHM講座でとてもありがたかったのが、ホテル開発やプロデュースといったオーナー・投資家サイドの講義が多かったことです。将来、ホテルの運営受託を行える会社を起業したいので、オーナーのロジックや意図などを知れて、オーナーリレーションの講義も非常に有意義でした。



Q 受講前の西島さんと今の西島さんを比べて、どんな変化を感じますか。

霧に包まれた、途方もなく遠い道のりを歩いている不安な気持ちが払しょくされました。霧が晴れて、遠くが見通せるようになった気分です。もちろん完璧な知識やスキルではありませんが、ホテル経営に必要な要素をいったん網羅的に見させていただきました。自分が立っている現在地と夢までの道のりが見えてきたことで「腹が括れた」思いです。

あと、近藤さんがよくおっしゃっていた「レベニューマネジメントやデジタルマーケティングといった個々の分野で専門家やプロフェッショナルになる必要はありません。総支配人はそうした専門職のスタッフとコミュニケーションをして意思決定や指示が出せるようになればいいのです」という言葉を憶えています。一つひとつを完璧に会得するのではなく、ある程度を理解したゼネラリストを目指せばいいのだと気づき、だいぶ気分が楽になりました。


切磋琢磨した同志。生涯つながっていたい仲間


Q 仕事とPHMの学び、そして西島さんの場合は出産も重なりました。それでも欠席もせず課題も完璧にこなされました。タイムマネジメントはどう工夫されていましたか。また、PHM講座受講という大変さをどう乗り越えたのでしょうか。


私は企業派遣ではなかったので、PHM受講が会社の仕事に影響しないように心掛けました。平日は、会社の勤務が終わった後にタイムカードを打刻して、そのまま残って課題や振り返りをやったりしました。週末は、コワーキングスペースなどにこもって勉強していました。正直、途中で心が折れそうになりかけたこともありましたが、クラスのみんなが真剣に立ち向かっていたのに励まされました。大変なのはみんな一緒です。それでも課題をしっかりこなし、期限を守って提出されていたので、自分も頑張れたのだと思います。課題など、提出期限ぎりぎりになっても終わらないというときなども、クラスのみんなの顔が浮かんできて、自分も負けるわけにはいかないという気持ちになりました。

Q 12期のクラスは、本当に切磋琢磨されていました。自分だけが成長すればいいと考えず、クラス全員で成長し、走り切ろうと頑張る空気ができていました。なぜだと思いますか。

初日DAY1のあとに近藤和樹さん(クラスメイトのひとり)がフランクなやり取りや雑談レベルの会話ができる場所をとしてLINEグループをつくってくれたんです。そこで意識を合わせることができたのだと思います。また、ちょっと挫けそうな人がいたら激励したり、ときには厳しいアドバイスをし合ったりしました。「PHMは仲良しクラブとは違う」ことも皆理解しつつ、「走っている横には常に誰かがいる」という場があったことは大きかったと思います。自主的に行う勉強会の幹事をローテーションで回したことや、あだ名で呼び合う仲間になっていたことも、何でも言い合えるクラスを創っていった要素だと思います。クラスはチームとは違うと思いますが、みんなで8カ月間の団体戦に挑んで勝利した気分です。このクラスメイトは一生大切にしたい仲間ですね。

PHM講座を修了した今がスタート


Q 一番大変だったことはなんですか。

やはり、DAY16 (オーナーリレーション&アセットマネジメント)で行なったチームプロジェクトです。これまでの講義で学んだ要素すべてを網羅してプレゼンを準備しないといけないプロジェクトでした。これまでのインプットを総合してアウトプットをしなければいけない。これがとても大変でした。また、個人ではなくチームプロジェクトなので、リーダーシップ力やマネジメント力も問われました。私のチームは3か月間、週一回定期的にオンラインミーティングを行って進捗管理をしていきました。


Q 今後の目標を教えてください。

PHM講座を修了した今がスタートだと思っています。PHM講座で得た膨大なインプットをフル活用して、アウトプットし続け、数年後には夢であるホテル運営会社を立ち上げて、自分が創りたいコンセプトを具現化したホテルを立ち上げたいと思っています。


Q 最後に、PHM講座の受講を検討している人にメッセージをお願いします。

私はこれまでも様々な研修やセミナーを受講してきましたが、PHM講座ほどホテルマネジメントにおけるコンテンツが体系的に整理され網羅されている講座はほかにはないと思います。学びを定着させ、成長・成果につなげる仕組みなども素晴らしい。10回以上回を重ねられてきた講座だからこその完成度だと感じます。何にも増して私が素晴らしいと感じたのは事務局のみなさんの愛情です。一般的に研修は「自分で頑張る」スタイルばかりですが、PHM講座は事務局のみなさんが伴走してくれます。こんなにサポートしてくれる研修を私はほかに知りません。事務局のサポートを得ながら、一体感のあるクラスのなかで学んでいけば絶対に成長できると思います。現状に満足していないホテリエの方は全員受けてほしいと思うくらい、強くお勧めします。

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