【宿屋塾】
「日本のホテルは、なぜホスピタリティを諦めたのか? ~ブランド力でもハードの魅力でもなく、ハートを強みにする経営」
講師: レストラン「CASITA」オーナー 高橋滋氏
ここ約20年間で、ホテル企業が大事にするモノサシが大きく変わりました。
最も大きく変わったことは、「上質なサービスから、ビジネス力」への変化だと感じています。つまり、「おもてなしも大事だけれど、ホテルも企業なのだから、それ以上に、利益をしっかり残すことのほうがもっと大事」という優先する価値基準(モノサシ)の変化です。
これ自体は、まったく間違った方向性ではないと思いますし、むしろ、儲からない企業が社会で存続できてしまうほうが、社会の在り方としては不健全です。
しかし、私(近藤)が思うに、日本のホテル企業の多くが、日本人が大切にしてきた「ホスピタリティ」の実践を、多くのホテル企業において利益を残すために諦らめてしまっているのも現実です(「ホスピタリティ」=目の前のお客様のことを思って、会社の都合はいったん横に置いて、その人のためにできることをして差し上げること)。
※本講演のタイトルは高橋会長の言葉ではなく、主催者が付けたコピーです。
本当は、「体調のすぐれないお客さまに『どうぞ、12時までお部屋をお使いください。レイトチェックアウトに関しては、追加料金は結構です』と言いたいのに、会社の方針でしっかりお代を頂く。本当は、「足の悪いお客様に代わって、コンビニまで走って必要なものを買ってきて差し上げたい」のに、人が足りないから余計なことはするなという上司・先輩からの指示でできない。本当は、「小腹が減ったお客様に、真夜中に、きつねうどんを出して差し上げたい」のに、再度頼まれたときに物理的にできない場合どうお断りしたらいいかわからないという理由で、対応可能時にも対応しない・・・、などなど。
こうした判断は、それぞれの経営の方針ですので、良い悪いの判断で測るものではありません(ただし、もし多くの宿泊企業がこうしたホスピタリティをしない経営をしているとしたら、「OMOTENASHI」をアピールした滝川クリステルさんは、嘘つきになってしまいますが)。
ただし、ホスピタリティを実践し、ファンを創り、ファンによる口コミによって更なるファンを創り続けている企業もあります。
その代表例が、レストラン「CASITA(カシータ)」です。
常にお客さま一人一人に真剣に向き合い、感動と感激を与え続けています。
「奇跡のレストラン」とまで評され、ホテル・旅館業界の経営者も勉強のために足しげく通く伝説のレストランです。2001年に一号店を六本木に開業し、いまでは都内に6店舗にまで増やしている繁盛レストランです。
今回の宿屋塾は、カシータ創業オーナーの高橋会長に、久しぶりにご登壇いただき、創業の想い、そして18年間の軌跡とともに、ホスピタリティを大切にするサービス業の在り方をお話いただこうと思います。
【こんな内容です】
●なぜ、カシータを創ったのか、想いとメイキングストーリー
●カシータの軌跡、創業から現在まで
●日本のホテル業界人に伝えたいこと
●お客さまに真剣でい続けるということ
●AIにできない、人間にしかできないこととは
●そのほか
【こんな人におススメです!】
●ホテル・旅館の経営者
●ホテル・旅館の現場責任者
●ホスピタリティをビジネスに生かす方法を知りたい方、どなたでも
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