基礎講座
「1日1組の顧客をつくるホスピタリティ@横浜~フロント業務のホスピタリティ技術と実践」(2日間・合宿)
講師:石丸雄嗣氏
@奈良、@箱根に続き開催する本講座は、ホテルのフロント業務におけるオペレーションにおいて「ファン客をつくる技術」を伝え、習得し、現場で実践できるまでを目指します。「ぜひ、横浜でも開催してください」という声に応えての開催です。
1日1組の顧客を積み上ることで、1年後のホテルのあり方が変わります。
ホテル経営において長期利益を追求し固いビジネスを築き上げるためには、ロイヤルカスタマー(ファン)の存在が不可欠です。ファンのお客さまが何度も利用し、口コミで新しいお客さまを連れて来てくれるようになることがポイントです。なぜなら、新規客の集客というのは物理的に限界があり、また、「新規客1人を獲得するコストは、一度来たお客さまに再来店していただく何倍もの費用がかかる」からです。
ですので、ホテルビジネスにおいては、ファンをどれだけたくさんつくり、長くつながるかが経営の要諦になってきます。画一的なサービスによってお客さまの満足を追求して終わるのではなく、ホスピタリティによってその上を提供し、「また来たい、またこのホテルのスタッフに会いに来たい!」と思ってもらうことです(アンケートで、「非常に満足」と答えたお客さまは、「満足」と答えたお客さまの3倍以上リピートしているという調査結果があります)。
ファンになっていただく接客は、全員にすることはできません。
「この人はぜひうちのお客さまになってずっとお付き合いしたい」という方を見定めて、アプローチするのです。そうしたお客さまを1日1組つくるのです。もしそのことをスタッフ1人でできるようになり、1日1組のファンをつくったら、年に250人になります。4年間で1000人です。スタッフが5人だとしたら5000人のファンを4年間で創り出すことも可能でしょう。
ただ、確かにそうしたことは、「取らぬ狸の皮算用」ですが、ひとつだけ言えることがあります。それはレセプション全体(もちろん、たのセクションとも連携して)がひとつになって1日1組の顧客をつくれないようであれば、より多くのお客様にホスピタリティを提供することは難しい、ということです。
一度お越しになったお客様に顧客になっていただき、さらには「たくさんのお客様がいらしたときでも、しっかりとした顧客づくりができるようになる」ということを始めましょう。
会場は、新横浜駅前の新横浜国際ホテルです。
神奈川のみなさま、ぜひ、ご参加ください。
※文末に「~講師からのメッセージ~」があります。
【こんなことをお伝えします!】
●DAY1 レクチャー
13:00~18:00
ホスピタリティの共通言語とロジックの使い方習得
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(1)ホスピタリティ・ロジックの基礎 ~サービスとホスピタリティの違い
(2)ホスピタリティに活かせる自分のホテルの強み分析と
顧客とのコミュニケーションへの接続
●DAY2 技術演習&自社用レクチャー技術策定
10:00~16:00(60分昼休憩)
具体的技術の習得と自分・自社の現場への落とし込みを考察
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(1)具体的なホスピタリティの技術とアクションをプロセスに沿って
[予約後]お客様がお越しになる前にすること
(技術としての配慮/述語)
[C/I]お客様がお越しになったときにすること
(来観動機確認と滞在提案/非分離)
[滞在中]お客様が滞在中にすること
(ホスピタリティ・アクション策定と実行/場所)
[C/O]お客様がお戻りになるときにすること
(再来館コミット/非分離・場所)
[予約前]お客様がお帰りになってからすること
(次回配慮と提案/総合)
(2)ハイパフォーマーの行動からホスピタリティのロジックを考えるハイパフォーマーインタビューや事例を題材にディスカッション
(3)自社オペレーションへの導入検証
自社への導入における課題や課題解決の方向性をディスカッションし、研修全体をまとめ
【こんな人におススメです!】
●フロントオフィスマネジャーや総支配人
●フロントスタッフ
●ドア、ベル、コンシェルジュなど、一度きりのお客さまではなく、長くお付き合いできるお客さまをたくさん持ちたいと考えるホテルスタッフ
●今は稼働が好調でも将来の顧客作りを今のうちに進めたいホテルオーナー
●将来、旅館やホテルを運営する立場にある、跡継ぎホテルマン
~講師からのメッセージ~
ホテルや旅館など「宿泊業」は、一般的な小売業とは異なる「ユニークな接客ビジネス」であると私は思っています。予約が入ったお客様が、「来た(来館した)時点」で基本的には売上が立つからです。
要するに、「すでに売れている」のです。
通常の小売業では、お店にお客様が来ただけでは売れません。
接客をして対応をすることで、売れなかったかもしれないのに売れるようになったり、よりよいものが売れるようになったり(すなわち客単価が上がる)、といったことが起こります。
さらには、その接客により「再来店」への機会が生じます。
要するに、売上やリピート(もしくは口コミなどの評判)に対して能動的に影響を与えることが出来ます。
接客スタッフは、はそのために「やった方が良いこと」と「やらない方が良いこと」をよく知っています。
実は「宿泊業の欠点」はここに隠されています。
宿泊業においても、来館中(来店中)に「やった方が良いこと」があって、それに気づいているにもかかわらず、多くの施設で、マネジメントの判断で、それはなされていません。
それなのに、「リピート率が悪い」とか「口コミが良くならない」と嘆いていても、改善は難しいのです。
この「やった方が良いこと」を認識して、それを宿泊客に行うことで、顧客になっていただけるオペレーションを知りましょう。
ここで言う顧客とは、「繰り返し使ってくれる」か「頼んでもいないのにホテルの評判を他の人に言ってくれる」といったお客様を言います。
その顧客を「1日1組」つくる努力をすることで、現場で問題になりがちな「リピート率」や「単価」といったことを改善できる道が見えます。
参加した同じ業界の方々と一緒に、そうしたことを考える2日間を過ごしましょう。
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