【アカデミック講座】
第13回「歴史を魅力に変える観光マーケティング~地域にあるオンリーワン素材から経験価値を創り出す方法」

講師:株式会社ヒストリーデザイン 代表 久保健治氏

近年、訪日客に限らず、国内観光においても、その地域にしかない経験を求める旅行者が増えてきています。このような盛り上がりは観光業にとってプラスですが、それは同時に苛烈な競争を生み出しています。宿泊施設も差別化要因がなければ、あっという間にコモディティ化して、強烈な価格競争に巻き込まれる環境になってきています。

 

そのため、地域や宿泊施設は差別化を図ることになりますが、機能面による差別化は大きな資本が必要な上に、競合に模倣されてしまえば優位性は崩れ、再度均一化になります。

そこで注目されているのが「歴史・文化による魅力づくり、経験価値づくり」です。
歴史的資源は適切に使えば他の地域には出せない差別化要因となります。なぜなら、「歴史は模倣できない」からです。

 

しかしながら、多くの地域で「歴史散策プランを作ったが売れない」「歴史をどう活用すればいいのか分からない」「うちには資源になるような歴史がない」といった課題意識をお聞きします。
また、外部から参入した施設が歴史文化資源を活用しようとした場合、気をつけないと歴史文化的価値そのものを棄損してしまう事もあり、最悪の場合地域住民との間に激しい軋轢が生じている事例もあります。

 

本講座では、歴史文化的資源をどのようにすれば、それ自体の価値を棄損することなく、経済的資源に転換できるのかという理論についてケーススタディを交えながら解説します。


【こんな内容です】

●歴史という独自の魅力
●いま、なぜ歴史が注目されるのか
●歴史を魅力に変えた成功事例<地域編>
●歴史を魅力に変えた成功事例<宿泊施設編>
●歴史や文化を商品にする功罪、罪にしないために


【こんな人におススメです!】

●観光マーケティングに興味のある人
●歴史と観光を深く考えたい人
●ホテル・旅館の経営者、マーケティング担当者
●これからの日本の観光業のあるべき姿を深く考えたい人

 

◆◇◆ アカデミック講座とは? ◆◇◆

最新の観光・ホスピタリティ関連分野の研究や学術界の現状を知りたい方に、各分野の研究領域を、コンパクトにまとめ、ご紹介することを目的とした内容です。短時間で理解する「観光・ホスピタリティ関連分野の研究」講座です。さらに、観光関連、ホスピタリティ・ビジネスの研究、本業界に携わる方々と、研究者の相互理解の場でもあります。講師は、観光・ホスピタリティ分野の研究者であり、その研究成果を体系的に語れる人です。ゆえに、講義は体系的であり、調査や統計データに基づいた知識と研究成果の提供を行ないます。さらに、「机上の空論」に終始することなく、物事の見方や捉え方、思考することの重要性をわかりやすくお伝えしていきます。




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【久保健治氏のプロフィール】
九州大学大学院学術研究員、中央大学、神田外語大学兼任講師
株式会社ヒストリーデザイン代表。専門はマーケティング、ブランディング。大阪市立大学経営学研究科博士課程在籍。大学院博士課程まで歴史学研究に従事。東京工業大学特別講師を経て、ソーシャルメディアマーケティング会社に就職。複数の国内大手企業にて黎明期のソーシャルメディア活用マーケティング事業に従事。その後、旅館再建会社を経て、2016年5月に(株)ヒストリーデザインを設立。歴史文化価値を経済的価値に転換するための総合的な理論研究と実践を行う。コミュニケーション教育でも手腕を発揮し、海外学会発表、外資系企業や人事院等の官公庁研修など、実績多数。

 

【日時】

2019年6月17日(月)

19:00~21:00

【定員】

100人

【料金】

4,000円(税込)
(会費は当日集めます)

【会場】

東京YMCA国際ホテル専門学校
東京都新宿区西早稲田2-18-12
TEL050-5306-2953

 
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