ご講演を依頼している演者に期待する
講演内容とメッセージ

本研究会にてご講演を依頼した演者の皆様は、下記4つのいずれかのタイプの方です。

1)その講演者自身が健全経営できる優れたホテル・旅館の経営者
2)宿泊業の経営に詳しく、優れたホテル・旅館の経営者を多く知っている業界の識者
3)宿泊業に関係なく経営の本質や経営哲学を語っていただける方
4)未来のマクロ経済を示し、経営の道筋のヒントを案内くださる方


その上で、各講演者に主催者として期待している内容やメッセージがありますので、そちらを下記に明記します。


【宿経営】
●佐々木耕一(ささきこういち)氏

佐々木氏は、大規模なリゾートホテルを2つもV字回復させ、繁盛ホテルにしてしまったカリスマ経営者です。リゾート経営の天才だと思います。オリックスホテル・マネジメントの中でもレジェンドとして尊敬している方が数多くいて、みなさん「佐々木さんの講演が聴けるなんて、宿屋大学の参加者がうらやましい」とおっしゃいます。 そのくらい、貴重な講演会になると思います。

佐々木氏のこれまで、サンバレー那須での改革、杉乃井をいかにして大繁盛ホテルにしたのか(社員食堂から始めた変革、「こども天国」というコンセプト、力点を置いたバイキングの演出、など)、人のモチベーションを引き上げるポイントなどを語っていただきたいと思います。

【経営哲学】
●江上剛(えがみごう)氏

江上剛氏は、元・第一勧業銀行(現みずほ銀行)行員。様々な行内改革に携わりながら、銀行を舞台とする『非情銀行』で作家活動を開始。『怪物商人』がベストセラーに。ドラマ化された小説も多数。『リベンジホテル』『ラストチャンス2』『再建の神様』など、ホテルや旅館を舞台にした作品も多いです。

ポストコロナの日本経済を生き抜くヒント、企業を再成長に導く経営力とは、コーポレートガバナンスと危機管理といったトピックをお聞きしたいと思います。

【マクロ経済】
●坂本 貴志(さかもとたかし)氏

私(近藤)は、坂本氏の新刊『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』を読んで大きな衝撃を受けました。そして、宿経営者のみなさまにもこの実態を知ってほしいと強く思いました。例えばこんなことです。

・日本の人口減少局面は、ジェットコースターの頂上から少し下ったところにあり、その加速度の激しさに動揺している状態。
・年収水準が低い労働者が増えている理由の多くは、女性や高齢者が労働市場に急速に参入してきたことや、労働時間が短くなっていること。経済主体の意思決定を記述するうえで重要な指標は年収の水準ではなく時間当たりの報酬水準である。
・過去は「人件費単価を抑えながら人手を増やしていく」企業もあったが、今後は「人件費単価上昇のために人手を減らしていく」ことが合理的になってくる。
・利益水準の高い企業のシェアが拡大していけば、生き残った少数の企業において資本導入が活発化し、経済全体の生産性は高まっていく
・賃金上昇の波を乗り越えられない企業は、市場から容赦なく淘汰されていくことになるだろう。

人口動態による未来予測は外れることがありません。未来を見据えて経営の舵取りの参考にしたいと思います。

【宿経営】
●針谷了(はりたにさとる)氏

針谷氏は、同志社大学一年生のころから家業の旅館経営に携わり、23歳で専務、33歳で社長に就任。波乱万丈ありつつも、徐々に繁盛旅館を築いてこられた。

また、かつて歓楽街というイメージがあった「おごと温泉」を見事イメージチェンジさせました。学びを止めず、京セラの稲盛氏の「盛和塾」に入られたり、様々な経営者から様々な学びを得ながら、全社員の物心両面における幸せと地域社会への貢献をという目的を果たすべく経営力を高める不断の努力を続けていらっしゃる。

「時を守り、場を清め、礼を正す」という針谷氏の信条は、時間を守り、 5S(整理・整頓・清潔・清掃・躾)を怠らず、礼節を守るという意味です。また、二宮尊徳の「積小為大(小さなことを積重ねて大を為す)も針谷氏の経営の基本。廊下で落ちているゴミを拾っても、トイレペーパーを三角に折っても、大浴場の桶を社員の一人が整理しても、お客さまは増えないけれど、10万個、100万個になるとお客さまは確実に増える。この小さなことを徹底してやり続ける。本講演の依頼のために針谷氏の旅館を訪問しましたが、そうしたことを率先垂範されている姿勢に、私(近藤)は深く感銘を受けました。凡事徹底と積小為大という針谷会長の経営姿勢、プロフェッショナルな仕事の在り方などこそ経営のベース、土台であると実感しました。

【宿経営】
●岩佐十良(いわさとおる)氏

岩佐氏は、雑誌編集者としてホテルや旅館を数多く取材し、その後、理想の宿を実現すべく新潟·南魚沼に「里山十帖」をプロデュース。

その後、独自の感性と深く幅広い教養によって数多くの珠玉の宿を手掛けられ、繁盛宿に育て、宿泊業界に新しい風をもたらされました。「宿経営者の中で、岩佐さんを最も尊敬している」と語る若手経営者もいます。そんな岩佐氏に、宿泊業におけるロマンとソロバンの合わせ方を学びたいと思います。

【業界識者】
●シークレット講演者

宿屋大学の超人気講師。幅広く様々な業界においてコンサルティングをされている方。ホテルや旅館の業務支援や研修の仕事も過去10年以上されています。

宿泊業の経営者を俯瞰して観て、どう感じていらっしゃるのか、他産業に比べて強みや弱みはなにか、ポストコロナの時代に、観光産業を牽引する宿泊業はどうあるべきかなどを語っていただこうと思います。

【経営哲学】
●影山知明(かげやまともあき)氏

影山氏は、東大を出られてマッキンゼーに就職、その後、投資の世界で活躍されました。

が、米国的資本主義の限界に気付き、地元·西国分寺でカフェの経営者に転身。「仕事に人をつけるのではなく、人に仕事をつける」「人の『贈る仕事』の流通量が増えていくことこそ経済の成長」「利用し合う関係ではなく、支援し合う関係」などなど、10年前に出版された名著『ゆっくり、いそげ ~カフェからはじめる人を手段化しない経済~』には、経営者の胸に刺さる金言が詰まっています。影山氏のご講演を聴いて、「贈り合う関係」を増幅することでステークホルダー全員が幸せになる宿経営を考えたいと思います。

【経営哲学】
●陰山正弘(かげやままさひろ)氏

本研究会の講師選定をしているとき、メンバーのひとりである旅館経営者Kさんに「聴いてみたい講演者いませんか?」と尋ねたところ、「抜群に素晴らしい講演を先日聴きました」と即答いただき、隂山氏のことを教えていただきました。

その後、『日本でいちばん大切にしたい会社7』に掲載されている陰山建設(株)の章を拝読し、私も感銘を受け、愛が循環する経営の実際を聴きたいと思いました。その後、法政大学大学院の坂本光司教授が設立された「人を大切にする経営学会」に所属している弊社の秋元顧問から講演依頼してもらい、講演をご快諾いただきました。会社経営が危機の時に地域に助けられたり、東日本大震災時に受けた支援に対する「恩返し·恩送り」の想いから、国内最大規模の「愛の献血活動」を 41 年間継続されていたり、災害復興支援活動を実施していらっしゃいます。

さらに、社員を大切思う活動はまさに本気。以前、若くして亡くなった男性の社員の、残された奥さんと子どもの生活を考え、子どもの大学までの学費を支援されました。ここからスタートしたのが、社員に万が一の事故や病気の際に残された遺族である子どもたちが学生である間の学費支援を約束する「一般財団法人カゲヤマホールディングス(株)育英会」。「与えれば与えるほど、人は与えられる」。これを実践しながら経営を増強されている隂山氏から、その実際をお聴きしたいと思います。

【業界識者】
●高林浩司(たかばやしこうじ)氏

高林氏は、宿泊業界のご意見番的存在です。日米のトップ大学でビジネスや観光·宿泊業を学び、帰国後は、コンサルタントとして、宿泊業界、飲食業界の支援をされています。

そんな幅広い知見を持ち、様々なホテル経営を見てこられた高林氏から、「観光·宿泊業のいま」「これからの宿経営者は、どう歩み、どう行動すべきか」「宿経営者に求められることは?」といったアドバイスやメッセージを頂きたいと思います。

【経営哲学】
●香取貴信(かとりたかのぶ)氏

香取氏は、高校1年時に東京ディズニーランドでアルバイトを始め、ヤンキー少年だった香取氏にとって、このアルバイトが運命的な出会いとなり、日々の作業の中で「仕事」、「教育」、「サービス」の本当の意味を学ぶ。

それを綴った『社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった』がロングセラーに。抜群に面白い一冊です。宿屋大学でも何度かご講演をいただいていますが、笑いあり涙あり、感動ありの講演は、最終回に相応しい演者として間違いありません。

ホテル経営の課題を乗り越えるヒントがここに。
ホテル経営研究会では、全国の経営者と共に学び、実践に活かす貴重な機会を提供します。

宿屋大学

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